センター試験の解答用紙はマークシートです。 ということは,普通の記述・論述答案とは異なり,解答形式が大幅に制限されます。 その形式を利用して解答を絞ることもできます。 また,逆にそれが大きな障害になることもあります。 とりあえずここでは,その穴埋めの規則を検証していきたいと思います。
<明文化された規則>
・問題の文中の[ア],[イウ]などには,特に指示がないかぎり,数字(0〜9),符号(−),又は文字(a〜d)が入ります。 ア,イ,ウ,…の一つ一つは,これらのいずれか一つに対応します。 それらを解答用紙のア,イ,ウ,…で示された解答欄にマークして答えなさい。
まあ,これは問題ないでしょう。 ただ,ここで一つだけ覚えておいてほしいのは,式の途中の空欄はほぼ整数だ,ということです。 整数といえば,「整数問題」といって特別に扱われているのをご存知だと思います。 つまりセンター試験では,一部整数であることを利用した解法が可能だ,ということなのです。 これが遅いか早いか,それはケースバイケースですが,一般的には早いと考えていいでしょう。 整数じゃなかったとしても,たとえば解が二つ出たときに一つに絞るときに,条件を無視して解答欄の形で絞る,という荒業も可能です。
・同一の問題文中に[ア],[イウ]などが2度以上現れる場合,2度目以降は[ア],[イウ]のように細字で表記します。
同じ空欄が現れるのは2通りの場合があります。
後の空欄が条件として使われる場合と,後の空欄が前の空欄と同じことが明らかな場合です。
条件として使われる場合。この場合は,その空欄を間違えると以降はほぼ全滅と考えてよいでしょう。
後で見直したときに,間違えに気づいたとしましょう。
そのときに,その場所だけを直すのではなく,後に連鎖反応していないかに注意を配ってください。
同じことが明らかな場合。明らかといわれても,受験生にとって明らかとは言いがたいというものもあります。
その場合は,むしろヒントにもなりえます。
利用しにくいことが多いですが,利用できるときは利用するのが吉。
・分数形で解答する場合は,既約分数(それ以上約分できない分数)で答えなさい。
符号は分子につけ,分母につけてはいけません。
・根号を含む形で解答する場合には,根号の中に現れる自然数が最小となる形で答えなさい。
別解をなくすための指示です。あまり気にする必要はありません。
まさか10円玉を投げて表が出る確率を500000/1000000なんて答える人はいないでしょう。
みんな1/2と答えます。
が,500000/1000000といわれても間違いではないので,不正解にできないのです。
だから最初からそういう解答が出ないような規則を作っているわけです。
(まあ,それでもセンター試験は結構別解があったりするんですけどね)
・[セ]〜[タ]に当てはまるものを,次の
〜Dのうちから一つずつ選べ。
どうあがいても空欄が作れないので,選択肢にして答えさせる,という形式です。
ここで注意してほしいのは,始まりは
からだ,ということです。
間違えても上から3番目にあるからB,などということはやってはいけません。
上から3番目はAですから。
・計算結果の小数表示では,指定された桁数の一つ下の桁を四捨五入し,解答せよ。
途中で割り切れた場合は,指定された桁まで
にマークすること。
これだけ見てもよく分かりませんよね。 簡単に言うと,解答欄に示された有効数字で答えよ,ということです。 まあ,意味が分からなくても,実際の問題を見ればどうマークすればいいかは分かると思いますが。
以上に示した規則は,きちんと明文化された規則なので,これらの規則に反する埋め方をすることは絶対にありません。 これらの規則に反する解答しかできないような数値は誤答だということになります。
<暗黙の規則>
・個数0個,直線0本,長さ0などは答えにならない。
個数0個や直線0本の場合はかならず「存在しない」と表記されています。 だから,このような位置に0しか入れられないということになった場合,どこかが間違えてると考えていいでしょう。
・多項式の係数について。1xや+−xなどは答えにならない。
たとえば,「[ア]x2+[イ]x−[ウエ]」という空欄があった場合,
○[ア]の候補:−,2,3,4,5,6,7,8,9,a,b,c,d
○[イ]の候補:2,3,4,5,6,7,8,9,a,b,c,d
という風になります。
a,b,c,dは問題文中にa,b,c,dがない限り入れられません。
つまり,候補はほぼ絞れます。
そのことを利用して空欄を埋めることができる問題もまれにあります。
・比を答える設問では,特に指示がないかぎり,最も簡単な整数比で答えられるように空欄が作られている。 ただし,それ以外の解答が可能なら,特に指示がないかぎり最も簡単な整数比で答える必要はない。
たとえば線分比で,「AB:BC=[ア]:[イウ]」を答える問題で,
[ア]に6,[イウ]に16を当てはめることはできません。
なぜなら,6:16=3:8と簡単にできるからです。
ただし,「CD:DE=[エ]:[オ]」の答えが1:3のときに,2:6や3:9と答えるのは問題ありません。
かつてこのような問題があったと記憶しています。
まあ,わざわざ複雑にする必要性があるかどうかは疑問ですが。
なお,もしなんかははっきり言ってセンター試験の劣化移植なので,このことが当てはまらない可能性も十分にあります。
私はあくまでセンター試験本番のルールを書いているということは頭に入れておいてください。
・sin[ア]θ,cos(θ/[イ])などで空欄に当てはまるのは2。
意味がよく分かりませんが,とにかく2しか当てはまらないのです。
これは例外がまったくありません。だからこの形のときはいきなり2をうめて計算してもいいです。
根拠がない経験則なので,心配な人はやらないほうが無難かもしれませんが,時間がなかったら2をいれましょう.
まあ,時間がなくなるようでは満点なんて無理でしょうけど。
よくある説明では,「指導要領に3倍角の公式がないから3以上はありえない」というものなのですが,それでは−やaなどが当てはまらない理由になりません。
以上のものは,問題冊子に明文化されているわけではないので,これらに反する埋め方しかできないような空欄が設けられても文句は言えませんが,そんな空欄が設けられることはまずないでしょう。 だから,これらも当たり前として使っていいです。